わっしょい( ˆoˆ )/
世界のお祭りを巡る、奇祭ハンターのちよ子(@tailovene)です。
私は正直、今回のお祭りを見つけるまでまったく知りませんでした。
なんでも黒魔術で有名な宗教だとか??第一印象の響きがまぢでヤバいですよね・・・
美男子コンテストを発見したときと同じ衝撃「何これ!?キューーーん♡」と一目惚れしたお祭り。
それが今回ご紹介するブードゥー教のお祭りです!
既に術をかけられた!?
またもや一目惚れしてしまったお祭りに逢いに西アフリカへ飛んでいきました!
目次
ブードゥー教って?
『ブードゥー(voodoo)』という呼び方は英語読みで
現地では『ヴォドゥン(vodun)』と呼ばれています。
ヴォドゥンとは、フォン語で『精霊』という意味のようです。
エグングンの開催日時
ブードゥー教の祭典『エグングン』は
毎年1月10日11:00〜17:00に儀式が行われます。
※アフリカはよく時間が押す&長時間の儀式なので観光客の離脱者多数。待機中の熱中症対策しときましょう!
儀式の踊りを近くで見ようと歩きまわる人もたくさんいるので、座席の心配は無用です。
エグングンの開催場所と行き方
かつて奴隷貿易が行われ連れていかれた場所、
べナンのOuidah(ウィダー)という町にある「帰らざる門」を中心にエグングンの儀式は行われます。
開催地のウィダーへは、首都のCotonu(コトヌー)からシェアタクシーで1時間ほど。
ウィダーの宿はどこも予約がいっぱいで満室だったため、コトヌーから数日間ウィダーへ通いました!
ブードゥー教の奇祭『エグングン』のスケジュール
奇祭『エグングン』は午前と午後の2部編成になっていました!写真を多めにシェアしますね☺︎♡
午前の部-生贄の儀式-
親族や地域ごとに歌や踊りの儀式が繰り広げられます。この儀式自体は約1週間ほど続くようです。
儀式はヤギの生け贄の儀式から始まり、憑依させたひとが狂ったように踊りまわるという神が乗り移る呪術が行われます。
(ひょえーʕʘ‿ʘʔ)
イスラム教徒による犠牲祭は以前参加したことがあるのでそこまでの衝撃はありませんでしたが、、
生け贄にしたヤギの死体を口でくわえて踊るなんてっ!聞いてなさすぎる!!(衝撃)
はたまたショーでは何かに憑依されたかのように倒れて運ばれるシーンがあったり。。
結果:いろいろと衝撃映像がすぎました!汗
ショーが行われている傍の海岸には多くのブードゥー教徒たちが集まっていて、
地元の人によると
「ヴォドゥンは海にいて、天の力を借りて自分の心で見るの」と信仰があるらしいです。
これは海の向こう側で発展して戻ってきた宗教だからでしょうか。
海岸ではヤギや鶏肉を食べジンを飲み、祈りを捧げることが儀式のお決まりみたいです☺︎
そして司教様(?)が海岸からどことなく突如現れ、大勢の人々が大興奮&大パニック!笑
この司教様の登場で、お祭り午前の部は終了します。
場所を変えて午後の部へ!
まるでスターを追いかけるパパラッチのようにバイクタクシーで移動しますよ!
午後の部-エグンショー-
午後の部は海岸ではなくウィダー市内で行われます。
▼エグンショーが行われた場所情報はこちら!
ここで待ちに待ったエグンの登場~!
私が写真で一目惚れし、現地でも目を奪われたのはこのきらびやかで手の込んだ刺繍をあしらうエグンの衣装!
べルベットやシルク素材で作られインドマドラスのベールを被る、地元の人の生活からは考えられないほどの豪華で贅沢な衣装です!
目を見ると縁起が悪いと言われているため、
ベールには貝殻などのスクリーンが付けられていて、踊っている者と目が合わないようにされています。
が、視界が全く見えていない状態で激しい踊りをするので、何度かエグン同士がぶつかったり転倒したりしていました。笑
西アフリカで最も色鮮やかで衣装にも踊りにも目を奪われるとてもエキサイティングなお祭りでした!
ブードゥー教の歴史
ブードゥー教の発祥地はエグンの開催場所でもあるベナンとされています。
奴隷貿易によって黒人奴隷たちがベナンからカリブ海へ強制連行されたのち現地のハイチのキリスト教と習合し伝承され、
黒人奴隷の間でブードゥー教は広がり発展したとされています。
しかしカトリック教会からブードゥー教は「奴隷の邪教」としての弾圧が激しく、指導者は火焙りにされたりブードゥー教信者や神官の多くは逮捕・投獄されました。
20世紀初頭にアメリカがハイチを占領した際にアメリカ南部のニューオリンズでも信仰されるようになり、
1987年ようやく国に認められ合法化された宗教になりました。
現在ブードゥー教は類似信仰含め、全世界に5000万人を上回る信仰者がいます。
これは私が大好きなチベット仏教信仰者3000万人を遥かにしのぐ数字なんですっ!
どーん!
モンスターと呼ばれるエグンとは?
この”エグン”は、亡くなった先祖の霊となり、
その家族と地域との絆を強める役割を担っています。
生きている者に特別な忠告を伝えるために、短い間地球に戻ってくると言われているんだそうです。
ブードゥー教信者たちは霊の世界に直接アクセスできると信じていて、
霊は決して遠い存在ではなく、自分の心にとても身近な存在で困難なときには切り抜ける手助けをしてくれるものだと思われています。
エグンは主にお葬式や大きな逆境、受難のときに突如現れるもので、エグンショー以外の時の出没先がまったくもって不明なんです。
日本のお参りの様に少しのお賽銭を払って、
今後の旅の安全を願って招福してもらいました♡
エグンショーでは、子どもたちが目を輝かせて「エグゥーン!」「モンスターっ!」と呼んでいてきっと憧れで距離の近い存在なんだろうなと微笑ましく感じました♡
宿泊したベナンのおすすめ宿情報
わたしはウィダーの宿泊施設が空いてなかったので、首都のコトヌーを拠点にしてお祭りには訪問していました。
実際泊まってめちゃくちゃ良かったコトヌーの宿と、ウィダーで宿泊したかった宿の2つを紹介しますね!
コトヌーのおすすめ宿『Guesthouse Cocotiers Cotonou』
◾︎キッチン広め◎
◾︎Wi-Fi◯
(時々切れるけど西アフリカにしては合格!)
◾︎シャワー◯
(時々水シャワーになるけど暑いから問題なし!水圧◯)
◾︎蚊帳×
(蚊帳のくせに穴がありました)
◾︎清潔度◎
(毎日清掃していて水回りもいつもキレイ)
価格:ドミトリー約1200円
住所:Rue 12.247 Maison Numéro :33 Cocotiers,Haie vive, Cotonou
▶Guesthouse Cocotiers Cotonouの予約はこちらから!
ここのホスピタリティは最&高でした!
ナイジェリアから移動したので真夜中の到着になってしまったにもかかわらず丁寧に対応してくれてほっと一安心。
さらには治安や周辺情報をまったく調べていなかったので、「今から水を買いに行きたいけど夜遅いし真っ暗でこわいー!」と言うと近くて便利なお店やレストラン情報、物価はこれくらいだ!などなど一緒に買い物に付き合ってくれながら教えてくれたりと…。感動。涙
英語もストレスなく通じるし(英語話せないけどw)お祭りの情報も教えてくれる!
とても良いオーナーさんでした!
ウィダーの宿『Hotel de la Le Diaspora』
泊まることができませんでしたが、
エグングンの日に本当は泊まりたかった&口コミがものすごく良いホテルになります。
お祭りに参加しやすい立地(帰らざる門近く)と口コミ評価の高さが気になる!
これから行く方は是非泊まってみてください▶ Hotel de la Le Diasporaの予約はこちらから!
価格:ツイン約3500円
住所:Carrefour ouidah – plage, Ouidah
ついでに寄りたい呪いのマーケット
隣国トーゴの『Akodessewa Fetish Market』も有名ですが、
べナンのウィダーにも同様にブードゥー教の儀式で使用される”ヒトや動物の骨などを材料にした呪物”が売られているマーケットがあります。
確かに衝撃的な宗教観のあるブードゥー教でしたが、みんなが恐れるような(黒魔術的な)ブラックなオーラは一切なくて、他の宗教となんら変わりない大衆的な文化の一つでした。
海を越えているあたり、価値観や有り難み感は違いそうですね!